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楕円球LOVE!的マッチプレビュー フィジーvs.ウルグアイ | 舞台は釜石! 様々な想いの詰まった、新スタジアムでの一戦

2019.09.24 Tue

連日盛り上がりを見せるラグビーワールドカップ2019日本大会も6日目、9月25日(木)は、東北のラグビーの街として知られる岩手・釜石で初めて試合が行われる。

今大会で唯一の新設スタジアム、釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアム。大漁旗がはためく独自の応援スタイルがW杯でもみられるか?

釜石市と言えば、1970年代から80年代にかけて、日本選手権を7連覇した、「北の鉄人」新日鐵釜石(現在は釜石シーウェイブズ)の本拠地で、東北屈指のラグビータウンとして知られる。

そんな釜石市では、2011年の東日本大震災で多くの犠牲者を出した。その「被災地でラグビーワールドカップを開催したい」と、関東在住の新日鐵釜石のOBなどで結成された「スクラム釜石」や市民などが協力しながらワールドカップの招致に乗り出した。

試合が行われる釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムは、ラグビーワールドカップのために唯一新しく作られたスタジアムで、津波で全壊した小中学校の跡地に建設された。ワールドカップでは今回の試合を含めて2試合が行われ、東日本大震災で犠牲となった方々へ哀悼の意を表するため、特例的に黙とうが行われることになった。

25日はプールDのフィジー代表対ウルグアイ代表の一戦が行われる。フィジー代表にとっては、今年7月29日に行われた、パシフィックネーションズ・カップの日本代表戦以来の釜石での試合となる。

この試合では、やはりアイランダーの国らしく、フィジーのウォークライ、「シンビ」にも必見だ。

シンビはもともと1939年に、オールブラックスの「ハカ」に対抗するウォークライをと、当時のキャプテンが自分の村の踊り(フィジー語で「メケ」)の中の一つが導入されたものである。そして、この時の遠征で、現在に至るまで唯一オールブラックスに全勝したという逸話もある。

ただ、実は「シンビ」というのは、「(勝利の後の)祝いの戦いの舞」という意味であり、試合前に踊るのは適当ではなかった。そのため、2012年に「ボレイ(挑戦を受け入れる)」というウォークライに変わったが、その年のパシフィックネーションズで披露されただけで、シンビが復活している。

「シンビ」はもともとフィジーの戦士たちが勝利を祝う旗を振りながら村に帰還したことが起源だという。漁師の街の釜石でも、ラグビーの試合の応援では大漁旗を振ることで知られている。今回の試合でもきっと、見られるだろう。

さまざまな思いが込められた釜石での新しいスタジアムでの試合に、是非、注目してほしい。

INFORMATION: ラグビー ワールドカップ2019日本大会
POOL A
ロシアvs.サモア
9月25日(水)14:15
釜石鵜住居復興スタジアム
Photos:AFLO