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楕円球LOVE!的マッチプレビュー イングランドvs.南アフリカ |文武両道の「スーパーマロ」がファンのチャントと共に躍動するか?

2019.11.01 Fri

9月20日(金)に開幕したラグビーワールドカップも、いよいよ11月2日(土)の決勝を残すのみとなった。20チームから最後に残った2チームは、エディー・ジョーンズHC率いる2度目の優勝をうかがうイングランド(世界ランキング1位)と、3度目の優勝を狙うフィジカル強国の南アフリカ(同2位)となった。

南アフリカの選手も多くプレーするイングランドの強豪チーム、サラセンズでプレーするLOマロ・イトジェ。準決勝ニュージーランド戦での大活躍も記憶に新しいところ。

両チーム合わせて62名のメンバーのうち、もっとも多くの選手が所属するのは、イングランド・プレミアシップの強豪サラセンズである。

2018-2019シーズンプレミアシップと欧州クラブ王者を決めるヨーロピアン・チャンピオンズカップでも優勝し2冠を達成したイングランド・サラセンズには、イングランドのキャプテン、SO/CTBオーウェンファレルを筆頭に、PRマコ、No.8ビリーのヴニポラ兄弟、LOマロ・イトジェ、LOジョージ・クルーズ、HOジェイミー・ジョージ、HOジャック・シングルトン、FBエリオット・デイリー、そして決勝戦から急遽招集されたSHベン・スペンサーの9人がおり、この決勝にはHOシングルトン以外の8人の選手が23人のメンバー入りを果たした。

また、サラセンズは、日本のサントリーでも活躍した元南アフリカNo.8スカルク・バーガーのように南アフリカの選手が多く在籍しており、南アフリカの決勝メンバーではPRヴィンセント・コッホがリザーブ入りした。今大会で現役引退するHOスカルク・ブリッツも昨シーズンまではサラセンズの選手だった。

実はイングランド代表のジョーンズHCも、日本に来る前にサラセンズで指導したことがあり、17歳(当時)だったファレルをプロデビューした時の指揮官だった。そんな「サリーズ」ことサラセンズの選手の中でも、決勝で特に注目されるのはLOイトジェだろう。

「スーパーマロ」の異名を持つナイジェリア出身の両親のもとに生まれた24歳のイトジェは、幼いころからスポーツ万能で、現イングランド代表のアシスタント・コーチを務めるスティーブ・ボーズウィックの後継者として、10代の頃から将来を嘱望された選手だった。

プロラグビー選手としてのキャリアと両立させながら、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院で政治学を修めたインテリで、文武両道を地で行く選手である。

イトジェが活躍すると、アメリカのロックデュオ、ザ・ホワイトストライプスの「セブン・ネーション・アーミー」の曲に合わせて「オー、マロ・イトージェ!!」といチャントが歌われることでも知られる。

準決勝のニュージーランド戦でもラインアウトキャッチなどで活躍しプレイヤーオブザマッチに輝いたイトジェ。2003年大会で、イングランドがワールドカップで初優勝したときは7歳でまだラグビーをプレーしていなかったという。

2メートルを超えるFWをそろえる南アフリカに対抗するには、イトジェの身体能力、そしてスマートなプレーが必要不可欠である。「一試合、一試合積み重ねてきました。目標に近づきましたがまだ成し遂げていない」というイトジェは決勝でも出色のプレーを見せて優勝に貢献できるか。

INFORMATION: ラグビー ワールドカップ2019日本大会
決勝
イングランドvs.南アフリカ
11月2日 17:00
横浜国際総合競技場

Photos:REUTERS/AFLO Text:Kenji Saito