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楕円球LOVE!的マッチプレビュー イングランドvs.ニュージーランド |絶対に見逃せない、今大会最高の大一番!

2019.10.25 Fri

ラグビーワールドカップも残すところあと4試合。10月26日(土)の準決勝1試合目で、初の3連覇を目指す世界王者「オールブラックス」ことニュージーランド代表と、エディー・ジョーンズ元日本代表HC率いる母国・イングランド代表が激突する。世界ランキング1位と2位、南半球と北半球の強豪対決は、世界のラグビーファンから「事実上の決勝戦」と目される一戦である。

舌戦はお手のもののエディー・ジョーンズHCと、この試合にはCTBで先発出場するオーウェン・ファレル主将。

イングランドのジョーンズHCは「日本人にとってオールブラックスは日本代表の次に好きなチームです。たくさんのオールブラックスジャージーを持っています。(日本人である)私の妻でさえもね」と、冗談交じりに話した。

だが、No.8ビリー・ヴニポラが「エディー以上にオールブラックスから白星を挙げているコーチを知らない」というように、ジョーンズHCは実は最もオールブラックスに強い指揮官である。

2001年〜2005年まで、ジョーンズHCはオーストラリアを率いており、ニュージーランドに2003年のワールドカップ準決勝で22―10の勝利を含めて5勝6敗。2014年から今回のワールドカップまでオーストラリアのHCを務めていたマイケル・チェイカが3勝11敗だったことを考えると高い勝率を誇る。

イングランドの指揮官に就任時から「ワールドカップで優勝します」と公言し続けてきた通り、ジョーンズHCは打倒オールブラックスに自信を持って臨む。

その一方で、メディアをうまく使って試合前からオールブラックスにプレッシャーをかけている。

「練習中に、近くのマンションから望遠レンズで誰かが撮っていたのを見た」とジョーンズHCが会見で言えば、たちまち「オールブラックスのスパイが撮っているのでは?」と尾ヒレがついて報道される。

ただ常勝軍団を率いるオールブラックスのスティーブ・ハンセンHCも意に介さない。

「エディーは我々がやったなんて言ってないよ。いわゆる(わざと煽って興味を引く)釣り記事みたいなものです。皆さんはまんまとエディーの思惑に引っかかっているじゃないですか」とかわし、「むしろ私たちにプレッシャーをかけることで自分たちのプレッシャーを取り払いたいのでしょうね」と一笑した。

この2人の舌戦は、両国のメディアを中心に大きな話題を呼んだが、そのおかげで結果的には選手たちへ向けられるはずの目線を大きくそらすことになった。世界一を目指す2人の指揮官は、自分たちが話題の矢面に立つことで、選手たちに試合に向けて集中させる狙いもあったはずだ。

過去の対戦戦績はオールブラックスが33勝7敗1分と大きくリードしている。下馬評は当然、ニュージーランドが有利だが、指揮官やコーチとしてワールドカップでは20勝2敗1分と強さを見せるジョーンズHCが率いるイングランドが勝つか――今大会の最高の大一番は見逃せない!

INFORMATION: ラグビー ワールドカップ2019日本大会
準決勝
イングランドvs.ニュージーランド
10月26日 17:00
横浜国際総合競技場

Photos:REUTERS/AFLO Text:Kenji Saito