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松田力也「10番を着て、日本代表を勝たせられる選手になりたい」

2019.12.29 Sun

ラグビーワールドカップの影響ですっかりラグビーに魅了された人にとっては、1月12日に開幕する日本最高峰のトップリーグは、日本代表や南アフリカ代表、ニュージーランド代表で活躍した世界のトップ選手を再び見られるまたとない機会となろう。そこでラグビー日本代表として4試合に出場したSO松田力也選手(パナソニック ワイルドナイツ)に、世界で最も愛されるシャンパン、モエ・エ・シャンドンによる「MOËT & CHANDON CHRISTMAS POP-UP 2019」イベント会場にてインタビュー。ワールドカップやトップリーグの魅力を聞きつつ、トップリーグ観戦初心者が押さえておきたい見どころなども教えてもらった!

――まず、シャンパンはよく飲みますか?

お祝いの場とかではいただくことはありました。でも今回「モエ・エ・シャンドン」をいただいて、とてもスッキリして飲みやすかった。お酒自体はすごく好きですし、高校の先輩であるフミさん(SH田中史朗選手、キヤノンイーグルス所属)と一緒の時はたくさん飲みますね。これからはもっとシャンパンを楽しんでみようと思いました。ただ、もうすぐトップリーグも始まるので、お酒はコンディションを考えながら飲むようにしています。

――松田選手は今回、初めてのワールドカップとなりました。この経験はトップリーグでどのように活きてくると思いますか。

まずは世界最高峰のレベルを知ることができたのが大きいですね。トップリーグもそのレベルでやることが大事だと思いました。環境など難しい部分もあるかもしれませんが、自分の意識とか質はそのレベルでやりたい。具体的には常にアタックする姿勢だとか日本代表でやってきたことを活かしたいです。

――ただ松田選手としては、先発で試合に出られず残念だった部分もあるのではないでしょうか。

10番のジャージーを着ることができませんでした。スタンドオフ(SO)というポジションはゲームコントロールのところが一番重要です。そこが(ワールドカップで日本代表の全試合にスタンドオフでスタメン出場した田村)優(キヤノンイーグルス)さんとの大きな差だと感じています。もっともっと10番としてプレーして経験値を上げていかなければならない。だからトップリーグでもどんどんSOとしてプレーしたいですね。ワールドカップがあったのでチームに合流して間もないですが、まずはチームのやりたいことを理解しながら、自分の考えは伝えていきたいですね。

――松田選手はルーキーイヤーに「ベスト15」にも選ばれるほど12番のポジションでもいいプレーをしています。

「ベスト15」が受賞できたのは、10番にベリック・バーンズ(オーストラリア代表・現リコーブラックラムズ)がいたので(苦笑)。やはり2023年、次のワールドカップは10番で出たいと思っています。今回日本代表は、チームとしてはいい結果を出しましたけど、個人としてはプレー時間はあまり与えられなかったですし、先発でも試合に出られませんでした。だから悔しい思いも残る大会になりました。この悔しさは次へ向けてのエネルギーになるし、チームとしてももっと上、ベスト4を目指すにはもっともっとレベルアップしないといけないと感じました。10番を着て、日本代表を勝たせられる選手になりたいですね。

――日本で開催されたラグビーワールドカップはやはり格別でしたか?

初めてのワールドカップだったので、自国開催だからかはわからないですけど、お客さんの盛り上がりや熱さを感じて、いつもと違う緊張感がありました。とは言っても自分は後半から入ることが多かったので、ゲームも見ながらリラックスしてから試合に入れました。経験という意味では出場できて良かったなと思います。

――多くのファンの声援が支えになりましたか?

はい。いろいろな方々に支えてもらって今がありますし、それを日本大会でいい結果として残せたのは嬉しいですね! 今後もお世話になった人への感謝の気持ちを伝えるには、これからも継続して活躍することがいい恩返しになると思います。

――1月12日からトップリーグが始まります。ご自身以外にも、パナソニックでの注目選手を教えてください。

ワールドカップで優勝した南アフリカ代表のCTBダミアン・デアリエンディはやはり一味違うなと思います。自分の間合いを持っている選手で、一緒にプレーするのが楽しみです。帝京大の後輩でもあるWTB竹山晃暉や、慶應義塾大出身のFB丹治辰碩など即戦力になる良い新人もたくさん入ってきました。(日本代表のWTB福岡)堅樹さんがセブンズにチャレンジして抜けてしまうかもしれないんですが、その穴を十分に埋めてくれる力はあると思います。

――そういう若手選手に対して松田選手からアドバイスとかはありますか。

そうですね。僕も選手として中堅と言われる年代になりました。上と下をうまく繋いで、コミュニケーションを取りやすい環境を作りたいですね。自分も新人の頃はそうしてもらいましたが、あまり考えすぎないようにしたいと思います。一番はコミュニケーションが一事かなと思います。

――今シーズンのパナソニックの状態はどうでしょうか?

チームとしては優勝から少し遠ざかっていますが、もう一度強みのディフェンスからトライを取るという形で点を取っていきたい。少し日本代表に似ている部分もあります。とにかく、チーム一丸でトライして、組織として戦っていく。その中で、CTBデアリエンディのような力強い選手をうまく使いながら自分はゲームをコントロールしていきたい。

――ズバリ、ライバルチームはどこでしょう?

一番は神戸製鋼コベルコスティーラーズとサントリーサンゴリアスになると思います。この2チームを倒さないと優勝は難しいかなと思います。神戸製鋼とは昨シーズン、対戦できなかったので楽しみです。ダン・カーター選手と同じSOで競いたい。サントリーにはオーストラリア代表のCTBサム・ケレヴィが入ってきて、さらに強力になりました。それから、昨年度までチームメイトだったフミさんがキヤノンに移籍したので、初めて敵として戦うことになります。パナソニックの全てを知っている選手なので、手強いと思います。フミさんと優さんの日本代表のハーフ団がいるキヤノンとの対戦も楽しみですね。

――ワールドカップで新しくラグビーファンになった方々に、トップリーグのどういうところを見てほしいですか?

見ている人にとって楽しいラグビーをしたいですね! 自分としては強みである強気に仕掛けるところ、仲間にアシストするというところでしょうか。ワールドカップと違って、もう少しのびのびプレーしていると思うので、相手の隙をついて積極的にランしていきたいですね。

――トップリーグを初めて見るファンの方はどこに注目したらいいでしょうか?

ラグビー自体の見どころとしては、やはりコンタクトの音や、激しさ、それに試合が終わった後の選手たちの仲の良さなんかも見てほしいですね。まずはラグビー日本代表の選手が各チームでプレーしていますし、さらにワールドカップで活躍した世界各国のトップ選手もたくさん来日しました。まずはそういう選手に注目してもらって、そこから自分の好きなチーム、好きな選手を見つけていったらさらに楽しめるのではないかと思います。

――ラグビーファンの皆さんに最後にメッセージをお願いします。

ワールドカップでラグビーを見て、ラグビーの良さを知っていただいてありがとうございます。ラグビーはまだまだ知っていけば楽しくなれるところがいっぱいあると思うし、いろんな視点から楽しめるスポーツです。是非、トップリーグ会場に足を運んでください。トップリーグはワールドカップより選手と接する時間もあると思いますし、とにかくラグビーを楽しんでほしいですね!

PROFILE:松田力也 Rikiya MATSUDA 1994年生まれ。ラグビー選手だった父親(故人)の影響で6歳でラグビーを始め、京都・伏見工業(現・京都工学院)時代から「平尾二世」と呼ばれた。スキル、キック、タックルに長けた万能BK。帝京大1年生から主にSOとしてプレーし、大学選手権8連覇に大きく貢献。卒業後はパナソニックで新人ながらCTBとして「ベスト15」に選出、スーパーラグビーのサンウルブズで経験を積んだ。2019年ワールドカップに日本代表として4試合に出場し、開幕戦ではゴールも決めた。身長181kg、体重92kg。日本代表キャップ24。 Interview&Text:Kenji Saito  photos:Yuhki Yamamoto